獣医師によるコラム
レプトスピラ注意報!
今年の9〜10月、静岡県駿河区で猟犬4頭が相次いで死亡し、そのうち2頭の死因は
「レプトスピラ」という細菌に感染していたことが明らかになり、話題になっています。
◆レプトスピラって?
レプトスピラとは細菌の一種で、ほ乳類やげっ歯類に感染します。この細菌が恐ろしいのは、動物からヒトへの感染が成立する
人獣共通感染症であるということです。つまり、苦しんでいる
ワンちゃんから、飼い主であるヒトに感染する可能性があるということです!
日本では例年20〜40件のレプトスピラ症の報告があり、そのうち
静岡県は毎年報告があり、全国で最も報告が多い地域の一つです。
レプトスピラとは細菌の一種で、ほ乳類やげっ歯類に感染します。この細菌が恐ろしいのは、動物からヒトへの感染が成立する
人獣共通感染症であるということです。つまり、苦しんでいる
ワンちゃんから、飼い主であるヒトに感染する可能性があるということです!
日本では例年20〜40件のレプトスピラ症の報告があり、そのうち
静岡県は毎年報告があり、全国で最も報告が多い地域の一つです。
◆症状について
ワンちゃんに感染すると肝臓や腎臓などを障害し食欲不振、発熱、嘔吐、黄疸、血色素尿などの症状が現れ、重症になると死に至ることもあります。
ワンちゃんに感染すると肝臓や腎臓などを障害し食欲不振、発熱、嘔吐、黄疸、血色素尿などの症状が現れ、重症になると死に至ることもあります。
また、ヒトが感染した場合も同様に発熱や頭痛などを発症し、重症化した場合、腎不全や嘔吐を引き起こします。
◆感染ルート
レプトスピラは感染動物の#黄#尿とともに排菌され、環境中の水や土壌などを汚染します。動物は汚染された水溜まり、湿った地面、食べ物に接触することで、皮膚や口の粘膜、眼から感染します。
特に野ネズミなどは、ほぼ一生涯にわたってこの菌を排泄するため、ヒトや動物への感染の大きなリスク因子となります!!
レプトスピラは感染動物の#黄#尿とともに排菌され、環境中の水や土壌などを汚染します。動物は汚染された水溜まり、湿った地面、食べ物に接触することで、皮膚や口の粘膜、眼から感染します。
特に野ネズミなどは、ほぼ一生涯にわたってこの菌を排泄するため、ヒトや動物への感染の大きなリスク因子となります!!
◆治療
レプトスピラは抗生物質で治療します。しかし、感染が重度である場合、治療に反応せず2,3日で死に至る場合もあります。また、感染から回復しても、しばらく尿から菌が排泄されているので、排泄物をしっかり消毒し、同居の動物やヒトへの感染に十分気をつける必要があります。
菌は塩素系漂白剤、逆性石鹼・ヨード剤および50℃10分の加熱で殺菌する
ことができます。
レプトスピラは抗生物質で治療します。しかし、感染が重度である場合、治療に反応せず2,3日で死に至る場合もあります。また、感染から回復しても、しばらく尿から菌が排泄されているので、排泄物をしっかり消毒し、同居の動物やヒトへの感染に十分気をつける必要があります。
菌は塩素系漂白剤、逆性石鹼・ヨード剤および50℃10分の加熱で殺菌する
ことができます。
◆予防が重要
池や川、沼地などの湿地帯や、野ネズミの生息地である山はレプトスピラによる感染リスクが高い場所です。そのため、川遊びをするワンちゃんや、山に立ち入ることの多い猟犬ではレプトスピラに対応したワクチンを毎年接種することを強くおすすめします!
池や川、沼地などの湿地帯や、野ネズミの生息地である山はレプトスピラによる感染リスクが高い場所です。そのため、川遊びをするワンちゃんや、山に立ち入ることの多い猟犬ではレプトスピラに対応したワクチンを毎年接種することを強くおすすめします!
当院ではレプトスピラに対して、7種および8種の混合ワクチンをご用意しています。
詳しくは来院された際、スタッフに気軽にご相談下さい。
※わんちゃんの混合ワクチンについては、2011/12/19の今月のコラムで紹介しましたのでご参照ください
詳しくは来院された際、スタッフに気軽にご相談下さい。
※わんちゃんの混合ワクチンについては、2011/12/19の今月のコラムで紹介しましたのでご参照ください
しつこいですが、この感染症は人獣共通感染症でヒトにも感染します!つまり、動物の感染を防ぐことが自分の身を守ることにつながるのです!しっかり予防することで、よりよい動物との関係を築いていきましょう。
(参考:農林水産省HP、国立感染症研究所HP、動物の感染症 第3版)
(参考:農林水産省HP、国立感染症研究所HP、動物の感染症 第3版)